基本情報
公開年: 1976
評価: 5.8
ジャンル: Horror, Drama
概要: 本作は江戸時代を舞台にした二つの短編からなる映画です。一つ目の物語は、キリスト教徒が激しく迫害されていた時代、伊織という若者がキリスト教徒の少女と恋に落ちるところから始まります。しかし、彼女とその家族が捕らえられ、過酷な運命に直面することになります。
あらすじ
徳川幕府によるキリシタン弾圧が吹き荒れる江戸時代。若き侍・伊織は、禁じられた信仰を持つ美しいキリシタンの少女と運命的な出会いを果たし、激しい恋に落ちます。しかし、二人の秘めた愛は、時代の容赦ない波に飲み込まれていくことに。少女とその家族は捕縛され、過酷な拷問と試練に晒されます。伊織は愛する者を救うため、そして自身の信念のために、非情な運命に抗おうとしますが、その道のりは想像を絶する血塗られた悲劇へと繋がっていきます。映画のタイトルが示唆するように、人間の尊厳が奪われ、狂気が支配する絶望的な状況が描かれます。二つ目の短編もまた、江戸の闇に潜む人間の業と恐怖を深く掘り下げていくでしょう。

映画レビュー
私、ホラー映画は結構好きなんですけど、この『Oxen Split Torturing』は、ただ怖いだけじゃない、心に深く突き刺さるような重いテーマが印象的でした。特に江戸時代のキリシタン弾圧を背景にした物語は、歴史の闇と人間の狂気をまざまざと見せつけられますね。
伊織とキリシタンの少女の禁断の恋は、美しくも儚い。その純粋な愛が、時代の暴力によって引き裂かれていく様は、見ていて本当に胸が締め付けられました。タイトルにある「Torturing(拷問)」が示すように、目を覆いたくなるような残虐なシーンも含まれていますが、それが当時の過酷さをリアルに伝えているとも言えます。単なるゴア描写ではなく、人間の精神的な苦痛や極限状態での葛藤が丁寧に描かれているからこそ、より深く感情移入してしまいます。
評価は5.8とそこまで高くないですが、これは好みが分かれる作品かもしれません。エンターテイメントとして気軽に見るというよりは、歴史の暗部や人間の内面に深く切り込んだドラマを求めている方におすすめしたいです。特に、宗教的な狂気や極限状態でのサバイバルを描いた作品がお好きな方には、以前紹介した『Red State』や、古くからの因習や呪いがテーマのホラーがお好みなら、『The Cursed』もぜひ見てみてください。どちらも人間の暗い部分を深く描いた作品なので、この映画に通じるものがあると思います。観終わった後もずっしりと心に残る、そんな一本でした。


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