1. 基本情報
今回ご紹介するのは、2005年に公開されたホラー映画『Dr. Rage』です。評価は低めですが、B級ホラー、特に「マッドサイエンティスト系」や「人体実験もの」がお好きな方には、ぜひチェックしていただきたい一本です。
- タイトル: Dr. Rage
- 公開年: 2005年
- ジャンル: ホラー(Horror)
- 評価(参考): 2.2
この映画の魅力は、設定のシンプルさと、そこから生まれる予測不能な恐怖にあります。医者や権威ある立場の人間が、その知識と権力を悪用するというテーマは、現実世界でも倫理的な問題として取り上げられることがありますが(例えば、子供を迎えに行くために偽の予約を入れた医師が停職になったニュース(参照)のように、医師という職業の倫理観は常に注目されます)、本作ではその悪意が純粋な恐怖として描かれます。

2. あらすじ
主人公のマイケル・デアは、自身の抱える「怒り衝動障害(Rage Impulse Disorder)」を治すため、怪しげな研究施設「ストローン財団(Straun Foundation)」が実施する実験的な研究プログラムに参加します。
当初、マイケルは治療によって怒りをコントロールできるようになることを期待していました。しかし、実験が進むにつれて、マイケルはこの研究が表向きの目的とはまったく違う、恐ろしいものであることに気づき始めます。財団のトップであるドクター・〇〇(Dr. Rage)が推し進めているのは、治療どころか、人間の怒りや狂気を意図的に引き出し、増幅させる非人道的な実験だったのです。
マイケルは、自分自身が実験台として利用されていることを知り、この狂気の研究から逃れようと試みますが、施設の中はすでにドクターの支配下にあり、怒りの衝動に駆られた他の被験者たちによって、血塗られた地獄と化していました。彼は、自身の怒りと、それを操ろうとするドクターの狂気の両方と戦わなければならなくなります。
3. 映画レビュー
『Dr. Rage』は、低予算ながらも強烈なインパクトを残す、まさにB級ホラーの王道を行く作品です。評価が2.2と低いのは、おそらく大作志向の観客には合わないかもしれませんが、私のように「多少雑でも、設定が尖っていて血みどろならOK!」というホラーファンにはたまらない要素が詰まっています。
マッドサイエンティストものの醍醐味
医者が狂気に走るというテーマはホラーでは定番ですが、本作は「怒り衝動」という現代的な精神の病を扱っているのがミソ。怒りをコントロールするはずの治療が、逆に怒りを爆発させるトリガーになるという展開は、人間の心理の危うさを突いてきます。
特に、ドクターの冷酷で独善的な実験風景は、見ていてゾクゾクします。「医者」という信頼される立場が、一瞬にして恐怖の象徴に変わる瞬間は、背筋が凍りますね。権威の裏切りという点では、かつて紹介した『Maniac Cop』(警官の制服を着た殺人鬼)にも通じるものがあります。日常の安心を奪う存在が、最も恐ろしいというわけです。
低評価を気にせず楽しむホラーの流儀
この映画の評価の低さは、完成度よりも「どれだけ振り切っているか」を楽しむべきサインだと私は思っています。映像技術や脚本に完璧さを求めるのではなく、怒りによって理性を失った人々が暴れ回るカオスな状況や、ドクターのオーバーな悪役っぷりを楽しむのが正解です。
グロテスクな描写や、理不尽な展開も盛りだくさんで、ホラー映画を見慣れた人にとっては、逆に新鮮かもしれません。まるで昔のビデオホラーのようなノリで、ポップコーン片手に「あー、やっちゃったよ!」とツッコミを入れながら見るのが一番面白い鑑賞方法だと思います。
特に、密室でのサバイバル要素もあり、主人公がどのようにして脱出を試みるのか、ハラハラしながら見ることができます。怒りという感情がテーマになっているので、鑑賞後には「自分の怒り衝動って大丈夫かな?」なんて、ちょっと真面目に考えてしまうかもしれませんね(笑)。


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