1. 基本情報
公開年:1978年
ジャンル:ドラマ、スリラー
評価:5.6
2. あらすじ
警察の追跡から逃れる連続殺人犯フェデリコ。負傷した彼は、11歳の少女シモーナに助けられます。シモーナは彼を匿い、献身的に世話を焼く中で、二人の間には世俗の道徳を超えた奇妙な絆が芽生え始めます。しかし、その歪んだ関係は、シモーナの母親であり、抑圧された欲望を抱えるヴェラの介入によって、さらなる愛憎の深淵へと引きずり込まれていくことになります。
3. 映画レビュー
1970年代のイタリア映画特有の、耽美的で背徳的な空気が全編に流れる作品です。殺人犯と少女という極めて危うい設定ですが、単なるスリラーに留まらない人間の深層心理を鋭く描いています。

この映画を観て感じたのは、愛が純粋な執着へと変わる瞬間の恐ろしさです。一部の書評やクチコミでも触れられていた『嵐が丘』のような、魂が互いを鏡のように必要とする、ある種「毒」を含んだ関係性を彷彿とさせます。以前ご紹介した『Murder』と同様に、禁断の愛が招く予測不能な展開には終始息を呑みました。
シモーナの純真さが、逆にフェデリコの罪深さを際立たせる演出は、残酷でありながらもどこか美しくすらあります。また、『Secret』のように、暴かれるべき秘密が物語を加速させ、観る者を逃げ場のない緊張感へと追い込みます。道徳(モラル)が崩壊した先に残るのは、救いか、それとも破滅か。観終わった後に「愛の形」について深く考えさせられる、まさにタイトル通りの衝撃作でした。


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